「真理ちゃんの感性は他のお子さんとは少し違っていて、なるほど! こんなところに焦点を合わせられるのね~とわたしが逆に気づかされることがしばしばありました。

男の子にもしてはいけない事をちゃんと言えたり、注意したりしていました。物おじせずに言いたいことや自分の気持ちを言葉にして伝えられる所は、他のお子さんにはない部分で、今考えてみたら、日本的ではなくて、外国の子が自分の意見をちゃんと教員に伝えているといった状況だったのではないでしょうか。

それがわたしにはとても可愛く、素敵に思えました。

アトピー性皮膚炎の子が学校を休みがちで、ちょっと周りからあの子の肌気持ち悪い~と言う女の子が何人かいたのを思い出しました。

『わたしも昔アトピーだったのよ、それでも差別するのかなぁ』とみんなに問いかけたら、真理ちゃんが率先して『あの子はなりたくてなったんじゃないよね、先生』といい方向にみんなの気持ちを導いていってくれたこと、わたしは覚えていますよ。

貴女はいいこと、悪いことをちゃんと見分けられる生徒さんでした。そういう意味でも、この子の成長した姿をいつか見られたら幸せだろうなぁ、と漠然と思っていました」