チェックインは入念な説明があるため多少混んでいるが、仕方がない。本来なら、バゲッジカーに預けてしまう荷物と客室に持ち込む荷物を分けておかなければならないのだが、3泊4日分を分けても大して量は変わらないので、私は全部客室に持ち込んでもらうようにした。

2日目と3日目にツアーがあるが、その選択も問われた。タイでのツアーはクラシックツアーに申し込んだ。チェックインが終わると、中はラウンジになっていて、飲み物や軽食が用意されている。乗車までの時間も優雅に過ごせるわけだ。

華やかなロシア人のご夫婦にはマネージャーらしき人が直接挨拶に来ていた。多分ファーストクラスのゲストなのだろう、この二人を以後見かけることはなかった。一車両すべて使ったファーストキャビンの中で過ごし、食事もそこで提供されるのであろう。別世界のそのまた別世界だ。

ホームで歓迎の伝統舞踊が踊られる中、午後5時過ぎに乗車開始、わくわくする。荷物の整理をしているとすぐに食事の時間になった。荷物もクローゼットが充実しているので結構棚に収まってしまう。さて、着替えて、お楽しみのディナーへ向かう。席は指定されていて、いつも同じ人と相席になる。今回はシンガポール在住の日本人の方だった。

食事はメニューから自由に選ぶのだが、前菜、スープ、メイン、デザートというカジュアルなものだった。この日はデザートに面白いものが提供された。球体のチョコレートに温かいソースをかけて溶かし、その中にデザートが現れるというもので、あちこちのテーブルから歓声が上がっていた。

おしゃべりを楽しみながらのディナーはおよそ2時間半。午後9時からは2回目の人のディナーが始まるのであまり長居はできない。普段ならたっぷりの時間だが、日常を離れた優雅な空間での時間はあっという間に過ぎてしまう。

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※本記事は、2023年4月刊行の書籍『南半球の三日月』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。