小説 詩 恋愛 2024.03.21 詩集「ホロス」より三篇 ホロス 【第4回】 rim. 何かひとつでも、あなたの心を軽くするヒントがきっとある――。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 季節のゆるやかな移行とともに、誰しもが経験する様々な感情をのびのびと描いた詩集。※本記事は、rim.氏の書籍『ホロス』(幻冬舎ルネッサンス)より、一部抜粋・編集したものです。 あなたは 今 何を聴いて 何を見て 何に感動していますか 電車に揺られて こんなに近くまできたのに 二人の時計の針は あともう少しで重ならない 不思議だね 距離なんて 誰が測るんだろう 遠くにいるほど 近くにいるようで 近くにいるほど 遠く感じるよ
エッセイ 『心に咲いた向日葵』 【第10回】 丸山 珠輝 「大声を張り上げたって誰も来ない」両手を捕まれ、無理やり触らせられ…。ことが終わると、涙を流しながら夢中で手を洗い続けた 【前回の記事を読む】「覚えるともうかるぞ」私はマッサージの"スペシャル"の意味をようやく理解した。そう言って横になっていた男は上向きになり…「スペシャルなんか教えていただかなくて結構です。そんなことまでして稼ぎたくありません」「おめえ、ようく考えろよ。めくらってのは、人に迷惑かけることが多いんだろう、そんな時に札びらちらつかせてみろ、少しはおめえらに手を貸してくれる者も出てくるってものよ。世の中…
小説 『ナタリー』 【第4回】 福ゐ 行介 「一緒に連れて行って!」車の前に飛び出してきた少女。言われるままに助手席に乗せると…… 【前回の記事を読む】零下の朝、古びた丘の家を訪ねてきた隣の少女が示したのは、謎めいた池への誘いだったこの日は、ここから15マイルほどのところにあるウッドストックの街に出かけることにしていた。ウッドストックは、ベトナム戦争の時代に大規模な反戦コンサートが開かれたことで一躍名を馳せ、その後は、世界中から芸術家が集まる街としても有名であり、この辺りではスキー場としても有名なハンターマウンテンとともに数…