事例(2) モノを探す時間を減らす、「整頓」
整頓というと「必要なものをいつでも使いやすいように、決めた場所に収める」ということとなる。これは、正論なんだがもっと現場の最前線の仲間達にストレートに理解、納得して行動に移してもらうことが大切。そこで、わかりやすい表現は「モノを探す時間のムダをなくそう!」ということになる。
このため、単に収める場所を決めるだけではなくて、「見つけやすい表示」「探しやすいラベル」「見間違いや取り間違いを防ぐ工夫」が必要。さらには、「似て非なるもの」を区別して置き場所を工夫することが必要。これらのポイントの多くは、納入不良対策がスタートであるが、「探す時間を最小にする」という面でも生産性の向上に大いに貢献できる。
少し具体的な方法としては、「似て非なるもの」に対する「構え」として、
① 似た品番、隣り合った品番の位置を物理的に離す。
② 似た部品を「見るだけで取る」ことのないようにモノを見え難くして品番や品名を確認させるように細工する。
③ 「モノの形状」ではなくて「品番、品名」で仕事をするというような工夫が期待される。プリンター補充インキの品名には、「カメ、タケトンボ、サツマイモ」などのニックネームもあり、よく考えられている。
【前回の記事を読む】特に製造業において教えられてきている「5S=整理・整頓・清潔・清掃・躾」の重要性