中宮寺(ちゅうぐうじ)

聖徳太子が建立したとされる日本最古の尼寺。本堂の白壁に池の波紋が淡くゆらゆらと映り美しい。

本尊菩薩半跏像(伝如意輪観音)(国宝)のアルカイックスマイル(古典的微笑)を拝ませていただく。飛鳥時代の仏像の微笑は、中国の六朝時代の技法が伝わったもので、仏の慈悲を表し、ギリシャの影響はないという。

太子の菩提を弔うために刺繍した天寿国曼荼羅繍帳(てんじゅこくまんだらしゅうちょう)も複製ではあるが展示されている。

法隆寺南大門に戻り、自転車で法輪寺、法起寺に向かう。晴天に恵まれ絶好のサイクリング日和である。法隆寺五重塔、法輪寺三重塔、法起寺三重塔は「斑鳩三塔」といわれる。

法輪寺(ほうりんじ)

7世紀前半、聖徳太子の病気平癒を祈願して子の山背大兄王(やましろのおおえのおう)が創建したと伝わるが、詳細は不明である。ここまで来れば参拝者はまばらである。

表門を入れば、左に三重塔、右に金堂、正面に講堂が建つ。法輪寺から自転車で10分ほど東へ行けば法起寺である。

法起寺(ほうきじ)

7世紀前半、聖徳太子の遺志により山背大兄王が尼寺として創建したと伝わる。

西門を入って左に聖天堂(しょうてんどう)、正面に三重塔が建つ。三重塔は国宝で日本最古という。聖天堂を左に折れれば講堂、収蔵庫がある。収蔵庫には数体の仏像が安置され、ガラス越しに十一面観音菩薩を拝む。

法起寺の周囲はコスモスが咲き乱れ、斑鳩ののどかな雰囲気が漂っている。法隆寺へ戻って自転車を返し、「法隆寺前」よりバスに乗って斑鳩の里を後にする。近鉄筒井駅より西ノ京駅へ移り、徒歩で唐招提寺に向かう。

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