小説 歌人 西行 平安末期 2023.11.20 三種の神器の一つ、天叢雲剣が壇ノ浦の海原深くに沈んでいく…。 新西行物語 【第1回】 福田 玲子 弓張の 月にはづれて 見し影の やさしかりしは いつか忘れん この記事の連載一覧 次回の記事へ 最新 平安末期、天才歌人・西行が長年想い焦がれた女性がいた。忘れ得ぬその面影に惹かれて武士の道を捨て、家族を捨て、出家遁世し、生涯月と花を歌い続けた西行の軌跡をたどる。※本記事は、福田 玲子氏の書籍『新西行物語』(幻冬舎ルネッサンス)より、一部抜粋・編集したものです。
小説 『義満と世阿弥』 【最終回】 貝塚 万里子 同い年の女人・加賀局。彼女は既婚者で子供もいたが義満は恋に落ち、子を作った。生まれた子は嫡子として扱われず、寺に預けられた。 【前回の記事を読む】足利義満は、世阿弥のために一人で戦い抜くことを決めた。南北朝を統一して、京都で「能」の公演を——加賀局は義満と同年齢、既に結婚して子供もいたが義満は忽ち恋に落ち、子をなした。一三八一年一月十一日に男子が生まれたが、嫡子とは扱われず、寺預かりとなった。一三八一年三月、義満は新築成った室町第に後円融天皇を招き、六日間に亘って接待した。「将軍の私邸への行幸」は前例が無く、公家達にと…
小説 『標本室の男[注目連載ピックアップ]』 【第8回】 均埜 権兵衛 三流役者のような風貌をした31歳医師は、看護師の質問をはぐらかした。「恋人? いると言えばいるし、いないと言えばいないし…」 【前回の記事を読む】そのまま通り過ぎようとしたのだが、2人の声に誘われてつい中を覗いてしまい…そっとドアを閉じることにした。夜半の雨はいつの間にか上がり、翌日も快晴となった。朝陽を浴びて窓の曇り硝子が眩しい程に輝いていた。妻の彰子が起きがけにカーテンを引いていったらしい。居間の方で絵里子のはしゃぐ声がしていた。時々それに応える妻のものやわらかな声が響く。今日はドライブに出かける約束をしていた。天…