②人間関係
そして注意した人叱った人に対し、どのように接したらよいのかわからなくなる。自分に一旦否定的な評価をした人にどのように接したらよいのか、どのように関係を再度構築していったらよいのかわからなくなるようです。
ましてや、きつく言われた、パワハラチックに言われた、もといパワハラだったということになると、回復はもっと難しくなります。
また適当な相談相手がいないことが多いです。先に触れたように就職後地元を離れ単身生活になった、新人が配属されても1人か2人、自分の状況を話す人もいないかもしれません。
本当にパワハラだったとしても「それはパワハラだよ」と言ってくれる人もいません。
自分が悪い、自分がダメなんだという結論に結びつきやすくなります。本人の能力の問題なのか過剰な業務量を押しつけてきているのか、相対的に判断することができません。もっとも若者自身も就労経験の少なさから判断のしようがありません。どう考えたらよいのかもわからないでしょう。
職場で、注意したり叱ったりする人以外のスタッフで、教えてくれたりサポートしてくれたりする人がいれば救われるかもしれません。それもやさしく。
また逆に、何かにつけて怒ったり文句を言ったりする若者も、この裏返しなのかもしれません。
(自分がちゃんとできるようにしてくれるのが、教えてくれるのが、当然だろう)言うなれば「不当な不当感」を抱いているのかもしれません。不当だと訴えることが、状況に合っているのかなという微妙な違和感です。
ただ自己防衛は強いのでしょう。仕事の進捗(しんちょく)状況を聞いただけでパワハラだと言ったケースもありますし、Aを指示したのに自分では難しいと判断したのか自分ができるBを提出したケースもあります。失敗すること、自分がダメだと言われることを恐れているのでしょう。
人間関係の築きにくさがつらさになる、ストレスになっているようです。