惑星キチェケ

地底都市フンハウ

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船はゆっくりコアトリクエの街に向かって進む。歩いた方が早いくらいだ。今は無風だし川の流れはゆっくりだ。船内を眺めた。クッション材のように柔らかい材質の荷物が隙間なく置かれている。

天井にすら柔らかそうな荷物を置くのはどういうことか?

アタワルパが「船員がそろそろ時間だから縛り上げろと言っている」と言う。よってかかって全員縛り上げられ柱に固定される。

「何をするんだ? ほどけよ。人質に献上するつもりか?」と叫び続ける。

コアトリクエは相当治安が悪いのだろうな……と思った。船員やペイが何か言いアタワルパが訳する時いきなり来る突風に気を失いそうになった。


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ゼイル「始めに教えておくべきではないか? あの突風」

アタワルパ「知っていると思っていました。冷たい太陽が歪な形でゆっくり自転していると言ったはずです」

スコット「歪な形ってどんな形なんだ?」

アタワルパ「およそ長細いとても小さい塵のようなものとされています」

信介「小さいのか……それでこの威力か」

クステリア「まあ、コアトリクエに行きましょう」

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コアトリクエはまるで廃墟のように見える。石垣は爆撃にでもあったかのようにボロボロだ。

ケイン「コアトリクエの入り口はどこにあるんだ?」

アタワルパ「中心に地下都市の入り口があります」

ゼイル「地下都市にさらに地下都市があるのか。笑えないジョークだ」

ブシューと突然蒸気があちこちから飛び出した。

スコット「何が起きたんだ?」

アタワルパ「いえ、ただの地熱発電の間欠泉です。扉が開きますよ」

地面が下に移動し始めた。巨大エレベーターのようだ。錆びた柱でできた秘密基地のような空間が現れた。羽毛の恐竜人のような人々が多く現れた。

アタワルパ「おお、珍しい。完全な精霊とは。……ああ、ここの長老のキタイだ。と言っている

ペイが、お久しぶりです。貿易交渉に来たのではなく地上人の旅の手伝いをしていますと言っている」

クステリア「精霊とはどんな原理でできているの?」

アタワルパ「とても小さな機械の集合体だ。と言っている」

クステリア「瞬間移動すらできるほどの能力はどうやって?」

アタワルパ「冷たい太陽から珍しい粒子が届くことが多い。粒子の意味でフンハウは資源に溢れている。そもそもこの場所は地中の深くだから資源が多いけどな。と言っている」

クステリア「よくわかりません」

アタワルパ「粒子の特性を調べるにはとても良い環境だったということだ。と言っている」

スコット「今ではその精霊を作る工場はどこに?」