エッセイ 人生論 短歌 生き方 2020.07.25 忘れたき事のみ多き年なりき 短歌集 生きる 【第13回】 田中 祐子 心かが折れてしまいそうなとき、 寄り添い支えあう、心の歌。 原爆の悲劇、夫との死別、複数の病との闘い……。時代に翻弄されながらも困難と向き合った歌人が、自らの経験を生きる糧に代え、詠みあげる709首。平和で豊かな未来を願い、いまを生きる人に伝えたいメッセージを、連載にてお届けします。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 第一章 別離とは 写真を拡大 葉牡丹 写真を拡大
エッセイ 『一人十色』 【第2回】 イドゥルギ ヒロ,イドゥルギ ヒロ 「息子の顔が見たい」と言う妻に、私は「後でゆっくりね」と言ってしまった。だがそのあと妻は意識を失い、我が子に会えないまま… 【前回記事を読む】「至急病院に来て欲しい」妊娠した妻の病院から電話があった。病院に飛ぶと、妻は集中治療室の中で......手術を終えて我が息子と初対面した。通常なら周囲に祝福される瞬間だが、低体重児だったのですぐにNICUに回され、妻は息子の顔が見たいと微かに言っていたが、「後でゆっくり見られるから今は安静にして」と言ったのを今でも後悔している。妻はICU病室から個室に移ったが寝たきりの生活だっ…
小説 『なでしこの記憶』 【第6回】 坪井 聖 たくさんの人に問いたい。人の往来する場所で、フルネームを叫ばれた経験のある人はいますか? 【前回の記事を読む】初対面で「デリカシーなさ男」呼ばわり。美しい顔立ちに反して、清楚とは無縁のお転婆な性格のようで…「タメ語でいくね! そうなの、私は隣町の横西中学に通ってたの。ここの近くの坂を下ると鴨ヶ谷っていうバス停があるの知ってる? その大通りの向かいに住んでるの。ちょうどその辺が通学区域の境目だから、横西中学に通ってたってわけで。距離的には二人と同じ横西台の方が近いんだけどね」「なるほど…