短歌集 命の雫【第1回】
癌と甲状腺機能低下症を患いながら、戦争の悲惨さ、 命の重さ、生きることの煌めきを詠み続ける92才の歌人。 待望の短歌集第3弾。
色褪せし芝生を照らす秋の日の闌たけて夕べの広きグラウンド
お手玉に入れればシャカシカと音を立てそう茶色のバラの実
ハガキ一枚来れば楽しき日とならむ明るさが吾われを包む真昼間
心かが折れてしまいそうなとき、 寄り添い支えあう、心の歌。