俳句・短歌 短歌 2021.08.09 短歌集「命の雫」より三首 短歌集 命の雫 【第2回】 田中 祐子 癌と甲状腺機能低下症を患いながら、戦争の悲惨さ、 命の重さ、生きることの煌めきを詠み続ける92才の歌人。 待望の短歌集第3弾。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 夕焼けを背負いて歩み来る君よ私わたしもその真っただ中にいる 再結成したワイルドワンズ唄うなり「想い出の渚」なつかしきかな 出雲いずもでは神在月と言えるなり十月の空の抜けて真まっ青さお
エッセイ 『遠い夢の向こうのママ[人気連載ピックアップ]』 【最終回】 かおる 身体中、痣だらけのまま着たウエディングドレス。DV夫が腕につけた痕は、結婚式の写真にもはっきり写っていた。 【前回の記事を読む】DV被害に衝動ODで入院。脳細胞の一部が死滅したらしく、言い返す気力も、考える力も、言い訳する思考力も、どこにもなかった。翌日はとても綺麗な教会で結婚式だったが、私の全身は手のひらサイズの痣だらけだった。ドレスから出ていた腕の痣だけ、結婚式の写真にも写っていた。結婚式自体はスムーズに進み、無事に終わり、その後の旅行は特にひどい喧嘩はせず満喫できた。後から聞くと、新婚旅行直前に…
小説 『夢を叶えた、バツイチ香子と最強の恋男』 【最終回】 武 きき 「この幸せは、君がそばにいるからだ」あの時、もし勇気を出していなかったら…。——バツイチにだって、人生最高の恋はやってくる 【前回の記事を読む】「年とっても、心配するな。俺たちが面倒みるから」——血のつながりは無い。でも実の息子同然の二人の言葉に涙が…朝七時頃、焼き立てパンの匂いで、三人とも、起きてきた。「香子ママ、いい匂い。早く食べたい」「はいはい。たくさんありますよ」ベーコンエッグとサラダ。「香子ママ、昨日のジャガポークある?」「あるよ」「食べたい。入れて」「凄いな。朝から食欲が」「香子ママのは、特別なんだ。う~…