エッセイ 小説 絵本・漫画 絵本 動物 現代社会 2023.07.03 【絵本】「ごはんをください」...必死の訴えに「よく吠える子ね」 繁殖犬になった華ちゃんのおはなし 【第7回】 珠生 満ちる 「華ちゃん」という名前で呼ばれるまでの物語 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 日本中、世界中にたくさんの動物の命がある。厳しい環境で命を奪われてしまう動物もいれば、とても恵まれた環境で命を全うする動物もいる。そんな命の差をどうすべきなのか。動物の命について考えるきっかけになる、華ちゃんのおはなし。※本記事は、珠生満ちる氏の書籍『繁殖犬になった華ちゃんのおはなし』(幻冬舎ルネッサンス)より、一部抜粋・編集したものです。 繁殖犬になった華ちゃんのおはなし
小説 『魂業石』 【新連載】 内海 七綺 沼のような目でこちらを覗くおじさん…通り過ぎようとしたら、ランドセルにかけた給食袋を引っ張られ、後ろから口を塞がれた。 茜色の気配が透明な青を少しずつ蝕む帰り道だった。背の高いブロック塀に囲まれた脇道の暗く湿った闇から、男がじっとこちらを覗いている。瞬き一つしない、暗い沼のような目。変なおじさんだ、と雪子は思った。姦(かしま)しく笑っている亜弓(あゆみ)たちは男にまったく気づいていない。そのまま一緒に通り過ぎようとしたら、ランドセルにかけた給食袋をつかんで引っ張られ、後ろから口を塞がれた。叫ぶ暇もなかった。亜弓た…
小説 『箱船へいらっしゃい』 【第6回】 葛西 雄一郎 赤い光がチラ、と目についた。あれはひょっとして…一攫千金を求めてスズキ青年がとった行動とは 【前回の記事を読む】畑へ忍び込んで作物を荒らしていたのは大豆のような虫――のはずが…スズキ青年は用意していたスコップと空のドラム缶を持ち出し、作業を始めた。大豆虫はあっと言う間に駆除されてしまった。ドラム缶6杯の大豆虫は、富農氏と相談しスズキ青年の所有物となり、熱湯で茹で絞ってみると良質の豆乳と区別がつかない。顔見知りの屋台のおじさんに持ちかけてみると、いい商品を仕入れたと10 万マネーもの対価…