俳句・短歌 四季 2022.07.29 歌集「漣の夢」より3首 歌集 漣の夢 【第115回】 上條 草雨 中国江蘇省・無錫に留学し、その地の美麗さに心奪われた著者が詠み続けた、珠玉の短歌二一〇〇首と三九首の漢語短歌を連載にてお届けします。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 猫が噛み歯跡はあとの傷に病院に行ってと言われ直ぐ行き治療 薄晴うすはれの淡い太陽光線と温ぬくやかに吹く大気が包む 夕空ゆうそらにX型エックスがたと虹型の筋雲浮かぶ絶美ぜつびの異郷
小説 『東京フェイクLove♡』 【第3回】 川田 レイ 「今度一緒に行きませんか?」施術後、ハイスぺイケメンセラピストからデートの誘い。こんな超年上の私を…? 【前回の記事を読む】下着を脱ぐことは考えてなかった…身体を重ねるような体位もあり、まるで恋人から受ける親密な密着マッサージだった。「パラダイスアロマの仕事が、本業なんですか?」「いいえ、大学院を卒業したばかりで、4月から都内の外資系IT企業にITエンジニアとして、就職する予定です」「はあ、凄い。大学院卒業の理系でITエンジニアさんになるんだ……」「はい。でもここも副業として、当分勤める予定ですの…
小説 『心ふたつ[人気連載ピックアップ]』 【第15回】 高田 知明 「うわっ……」彼女には...顔がなかった。俺は目を瞑って一心に祈った。今朝のあの時間に戻るんだと... 【前回の記事を読む】自分の花嫁の名前も顔も分からないまま披露宴は進んでいく。花嫁の顔を見ようと腰をかがめてみたが綿帽子で見えなかった...先ほど、花嫁の手をとって介添えしてきた女性が再び現れて、花嫁の手をとって立ち上がらせた。廊下に出て右に曲がったということは、離れに向かうのだろう。それから三十分ほどして、脇坂さんの発声で、拍手と「しっかりやれー」と言うヤジが飛び交うなか、俺は退出した。離れに向…