おばあちゃんはにっこり笑い、女の子をだきしめました。女の子はりょう手をのばして、おばあちゃんをだきしめました。マッチのほのおが消えると、おばあちゃんも消えてしまいました。けれど、星明かりにてらされた女の子のまわりには、町の人がたくさんあつまっていました。
「わたしに、マッチを売っておくれ」
やさしい町の人たちは、マッチをみんな買ってくれました。そして、おいしいごちそうも、女の子に分けてくれました。
「みなさん、ありがとう」
女の子のむねは、ポカポカあたたかくなりました。つぎの日、マッチ売りの女の子は、お父さんとしあわせな朝をむかえました。町の人たちも、みんなあたたかい気もちで、しあわせな新年をむかえましたとさ。