ヴァネッサの伝言

中條 てい
出版社名:幻冬舎メディアコンサルティング
発行年月:2008年11月1日
ISBN 9784779003783 判型 4-6392ページ
価格1,200円+税
剣は使うが血は流さぬ。強い意志と決意を胸に、大きな賭けに出るシルヴィア・ガブリエル。
仮死で生まれた運命の子は、はたして未来への扉を開くことができるのか!?巨岩石が複雑に林立する魔境ギガロッシュ。その奥に偶然辿り着いた行き場のない人々。
彼らはその閉ざされた世界に籠もり独自の村を形成していった。時を経ること二百余年、地形のもたらす困難さと誰伝えたとも知れぬ恐怖伝説により、未だ固く遠く外界から閉ざされていた村は高い技能を伝承、発達させながらも、次第に閉塞感に苦しめられていた。
小さな村の自給自足の生活の中では、彼らの技術や腕も今や宝の持ち腐れ。外の風に触れたいという想いは村人の誰もが持っていたが、外界へ出ることに二の足をふんでいたのだ。そんな折、運命を背負った若者が一人、村を丸ごと外の世界に戻そうという画策を胸に、村の将来を救うべく外の世界へ赴く。
類いまれな美貌と才覚を備えた彼は異邦人の医者と領主の側近を味方に、策略と突発的な事件を重ねながら計画を密かに準備していく。
生きることの意味と遺される者の想いを深く描く、感動のヒューマン・ファンタジー。

掲載記事

著者詳細

中條 てい
1956年生まれ。三重県在住。南山大学文学部仏文学科卒業。斉藤緑雨文化賞長編小説賞受賞(2012年度)。

■WEBサイト
『てんてんパラダイス 中條ていの空中散歩』

■著書
『アイミタガイ』(2013年4月小社刊)
『空に、祝ぎ歌』(2011年12月小社刊)
『ヴァネッサの伝言 故郷』(2010年2月小社刊)