朝、老剣はいないが、蝶英は丘に上って木刀の素振りをしている。いつもは昼の鍛練だが、今日は続けて行っている。汗をかきながら無心に木刀を振るう。「蝶英」老剣の声に、動きを止める。振り向くと、老剣がゆっくりと近づいてくる。「お帰りなさい」蝶英がそう言うと、老剣は笑顔になる。「蝶英、飯にしよう。干し魚がある」干し魚。滅多に食べられない御馳走だ。蝶英は、喜んで小屋に走っていく。毎日、剣の鍛練を強いていると…
飛鳥時代の記事一覧
タグ「飛鳥時代」の中で、絞り込み検索が行なえます。
探したいキーワード / 著者名 / 書籍名などを入力して検索してください。
複数キーワードで調べる場合は、単語ごとにスペースで区切って検索してください。
探したいキーワード / 著者名 / 書籍名などを入力して検索してください。
複数キーワードで調べる場合は、単語ごとにスペースで区切って検索してください。
-
小説『大王の密使』【第5回】都丸 幸泰
十年前、都の焼け跡で、一人さまよっていた孤児が…大きくなったものだ。師に逆らい「いやです。私も行く。先生と一緒に」と…
-
小説『大王の密使』【第4回】都丸 幸泰
「不老不死はもちろん、ある。仏法の中に。仏の中に永遠の生はある」
-
小説『大王の密使』【第3回】都丸 幸泰
「八百年前の渡来人を捜してほしい。二人と一緒に行ってほしいのだ。」…800年前の人探しに蝦夷へ?皇子様は何をお考えなのだ…
-
小説『大王の密使』【第2回】都丸 幸泰
都にて再会するかつての師と弟子 老剣、その懐かしい名前で呼ばれた老子は苦笑し、宮殿へ足を進めた
-
小説『大王の密使』【新連載】都丸 幸泰
隋王朝の初代皇帝楊堅 (ようけん)の死後、息子たちによる後継争いの戦いを制した新皇帝。後に煬帝 (ようだい)と諡される皇帝に直接お目見えする機会が与えられて新都大興城の広大な王宮に入る