また一九八五年八月、シーガルV号を仲木に停泊させていた時の事である。夜半から逆にナライが連吹して南伊豆は大時化となった。我々はこれでは磯遊びができないと判断、早朝海が凪いでいるうちに西から脱出する事にした。ハイパロンなど全ての積載物をきつくラッシング(ロープなどで固定)して出港したが南伊豆の海域は朝凪など関係なく恐ろしい様相を呈していて、石廊崎そして爪木崎を西から押し上げ抜けようとする海流をナラ…
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