その次に勤めたのが、夫婦だけでやっている小さな食料品店だった。店長の夫は昔気質の無骨な人だったが、奥さんは愛嬌のある話好きな人で、誰にでも人当たりよく話しかける。この店は、奥さんの人柄でもっているようなものだ。もうここでダメなら最後と思って、張り切って商品の品出し、陳列、販売と朝早くから、夜遅くまで勤務した。一日十時間以上働いたと思う。経営者の夫婦は年を取っていたので、重宝された。この時点で給料…
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