二〇一六年三月七日(月)曇否、初めてではない。妙なことに、ふと、あの日の事を思い出していた。二十年ほど前、事業がうまくいかず、融資の抵当になっていた家を銀行に差し押さえられる事が決まった日の夜であった。私は独り自室のベッドに横たわり、むせぶ涙のやりばに往生していた。そこへ、不意に母が入ってきた。咄嗟に腕で目をおおったが、その隙間からこぼれた一雫を母は見逃さなかった。「お前、泣いているのかい」と母…
エッセイ
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『ありがとうをもう一度』【第37回】残間 昭彦
いつか死ぬとわかっていても、期限を言われた瞬間始まる恐怖
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『もうええわ!』【第9回】井上 のぶこ
恐怖の夏休みやで…孫は私の生活のリズムを崩す悪魔や。
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『六根清浄 親と子の絆』【第36回】永久
カウンセリングと瞑想という空間で、心が軽くなっていく不思議な体験
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『ゴッドハンドが語るスポーツと医療』【第14回】溝口 伸一
「百害あって一利なし」日本では野放し状態のトランス脂肪酸
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『六根清浄 親と子の絆』【第35回】永久
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『新・健康夜咄』【第11回】髙山 哲夫
「薬の飲み残し」ビッグスリー疾患はいずれも生活習慣病
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『ありがとうをもう一度』【第36回】残間 昭彦
困惑…針のとんだレコードのように「ありがとう」を繰り返す母
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『ゴッドハンドが語るスポーツと医療』【第13回】溝口 伸一
過剰摂取は避けた方が…サラダ油から発生する物質が細胞を殺す
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『お色気釣随筆 色は匂えど釣りぬるを』【第12回】朕茂 短竿
ズボンの裾からフナ虫が!格闘の末恐ろしい決断を迫られ…
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『もうええわ!』【第8回】井上 のぶこ
天狗みたいに高過ぎた鼻になった女優さんの名前言うてみ
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『ありがとうをもう一度』【第35回】残間 昭彦
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『リウマチ歳時記』【第4回】山中 寿
「先生は週2日半しか外来がないので楽で良いですね」
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『ボクは、笑顔でできている ~多くの人に支えられて、白血病と闘うことができました~』【第7回】向井 健一郎
60日受給できた入院費補助が35日分になってしまった理由
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『霧中の岐路でチャンスをつかめ』【第12回】仲宗根 稔
『怪人二十面相』『鉄腕アトム』…夢中で読んだ少年雑誌
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『お色気釣随筆 色は匂えど釣りぬるを』【第11回】朕茂 短竿
古くから、思いっきり食うことを「タラ腹食う」と言う
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『プリン騒動』【第2回】風間 恵子
二人三脚で楽しく生きられたら…期待に胸を膨らませていた。
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『プリン騒動』【新連載】風間 恵子
「出て行け=行かないで」では、数式が成立しない。
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『ボクは、笑顔でできている ~多くの人に支えられて、白血病と闘うことができました~』【第6回】向井 健一郎
治療費や差額ベッド代…全部足したら毎月の給料よりずっと高い
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『六根清浄 親と子の絆』【第34回】永久
暴力の原因…私の心は夫から離れ、夫はそれを感じ取っていた
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『フランチェスカ昭子の手紙』【第10回】森川 昭子
躁うつの壮絶…苦しみながらも「病気とつきあって生きていく」