パワースポットの蔵
日本には昔から、座敷わらし伝説がある。
座敷わらしは、主に岩手県に伝わる妖怪で、座敷または蔵くらに住む神と言われ、家人にイタズラをしたり、見た者には幸運を授けたり、家に富をもたらすなどの伝説がある。
柳田国男の『遠野物語』や『石神問答』などでも知られ、近年では、座敷わらしに会える宿として岩手県の「緑風荘」「菅原別館」「わらべ」などがテレビ番組などに取り上げられている。
東北には、岩手県だけではなく、他県でも座敷わらしの出るところはあるが、今のところ宮城県で、テレビで放送されたのは、仙台市から南下すること車で一時間のところにある角田市の(有)マルセンという小売店の店舗内にある蔵のみである。
私、高橋みどりは、名古屋で大学を卒業すると、小中高と同級生だった幼なじみの元銀行員と結婚し、一男一女をもうけたが、銀行員をやめた元夫は、仙台でコンビニを経営する。そしてコンビニのアルバイトの女の子を好きになり離婚する。三年後、結婚相談所を介して知り合ったのが、今の夫、高橋克裕かつひろである。克裕は、マルセンの社長であり、その出会いが、奇跡の始まりだった。
2000年にマルセンに嫁ぎ、2011年に東日本大震災に遭い、2012年に、『サンドのぼんやり~ぬTV』がお店に取材に来て、2017年に、そのマルセンの店内にある蔵の中に座敷わらしがいることがわかった。
克裕も私も数々の試練に出会い苦しみながらもずっと前を向いて生きてきた。
その中で、幸せになれたのは、座敷わらしのおかげかもしれない。
お店の中に蔵がある。
この蔵の2階に座敷わらしが住んでいるらしい。