【二人目の女性の物語】「赤いくつ」の歌■才能が花開く時やがて公園に着いた。舞ちゃんは、眠そうな顔をして、「赤いくつ は~いてた……」と小さな声で歌っている。綺麗なお花や木漏れ日に癒されていると、犬がやってきた。真っ白な小型犬である。日頃何事にもほとんど関心を示さない舞ちゃんが、じっと見ている。「犬」。もう一度「犬」。紗莉は舞ちゃんの顔を見ながらゆっくり言ってみた。舞ちゃんは「いぬ?」と発音したの…
[連載]MICHI
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小説『MICHI』【最終回】福岡 富子
障害のある娘、早逝した夫…思いつめていた時、傘をさしてくれた男性と奇跡の再会
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小説『MICHI』【第11回】福岡 富子
もしかして認知症?溌剌としていた母の急な変化。しかし、原因は認知症ではなく…
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小説『MICHI』【第10回】福岡 富子
「いつでも提出できる」出さないでいた離婚届…。破り捨てたきっかけは夫からの連絡だった
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小説『MICHI』【第9回】福岡 富子
「高校卒業資格を取ろう、簿記2級の資格取得をめざそう」少しずつ人生の扉をみつけだして
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小説『MICHI』【第8回】福岡 富子
入院する夫への信頼が地に落ちた…病院内で見た衝撃の光景とは
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小説『MICHI』【第7回】福岡 富子
「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」初めて重大な局面にぶつかった時、思い出したのは母の言葉で
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小説『MICHI』【第6回】福岡 富子
地域で話題のカフェに集まった女性たち。店主は彼女たちの話に感動し…
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小説『MICHI』【第5回】福岡 富子
「まずは、カフェをオープンしよう」決意を心に刻み、満足感に包まれる二人
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小説『MICHI』【第4回】福岡 富子
父が遺した言葉を胸に…人とつながる気持ちを取り戻した秀一
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小説『MICHI』【第3回】福岡 富子
「結婚して下さい」の一言が、どうしても言えなかった…失恋した男の決意とは
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小説『MICHI』【第2回】福岡 富子
「初めて経験する感情」…元官僚、花屋の女性に一目惚れ!
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小説『MICHI』【新連載】福岡 富子
「いつもの職場の景色が、違って見えた」エリート官僚が誰にも相談せず退職したワケ