あどけない顔が紅蓮に消えてゆく中で屋敷の外壁が爆発し一つの人影が飛び出してきた。木片が突き刺さり血塗(ちまみ)れになっているがあの赤髪はゲイツだ。火だるまとなった体を転がって救おうとしている。「今助ける!」衣服を脱ぎそれでゲイツの身を叩く。かろうじて炎は消せたが火傷が酷い。もはや気息奄々(きそくえんえん)だ。「に……逃げ……ろ、エリサ……」此方を認めたゲイツはそう訴えるが声はすでに潰れていた。視…
[連載]雷音の機械兵
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小説『雷音の機械兵』【最終回】涼海 風羽
血塗れの仲間…「助けなくては!」雄叫びをあげ、敵に突っ込むも…
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小説『雷音の機械兵』【第11回】涼海 風羽
必死に敵襲を叫び走るも、村人は起きず…「このままでは全滅」
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小説『雷音の機械兵』【第10回】涼海 風羽
心優しい村の司祭者への拭えない疑念「雨が上がったら早くこの村を出よう」
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小説『雷音の機械兵』【第9回】涼海 風羽
「この村で最も尊い命」を自称した少女が見せた“純粋無垢な一面”
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小説『雷音の機械兵』【第8回】涼海 風羽
村の巫女が告げた悲しい現実「この地に移り住み二十年間。平和でした」
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小説『雷音の機械兵』【第7回】涼海 風羽
殺気じみた嫌悪から一転。流浪の民の村が少女たちを受け入れたワケは…
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小説『雷音の機械兵』【第6回】涼海 風羽
【小説】ついに手遅れを悟った少女…「毒を盛られていたか」
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小説『雷音の機械兵』【第5回】涼海 風羽
「賢明なご判断を」迫りくる蒼の深い瞳に、突き立てられた木剣。
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小説『雷音の機械兵』【第4回】涼海 風羽
平和な村へ訪問者…直剣を腰に帯びていた彼らに「村の最高司祭者」が放った衝撃の一言
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小説『雷音の機械兵』【第3回】涼海 風羽
人類vs.機械。いつもの帰り道、2人が目にしたものとは…
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小説『雷音の機械兵』【第2回】涼海 風羽
人類vs.機械の世界。幼き最高司祭者サヤが<空読>をおこなう
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小説『雷音の機械兵』【新連載】涼海 風羽
人類が機械に淘汰された世界…荒廃した街を行くのは1人の少女