約束の土曜日の朝、平塚駅で待ち合わせた部員たちと、龍城ケ丘高校に向かった。平塚の町の海寄りの、住宅街の裏側に学校はあった。校庭のフェンスの外にはうっそうとした松林。梅雨にはまだ間がある時期だけれど、空はどんよりと曇っている。練習開始予定よりも少し早く、さすがに男子生徒が着替える傍にはいられないから、しきりに遠慮する海老沼さんを手伝って給水ボトルを洗う。その背後から、張りのある声が響いた。どこか、…
[連載]楕円球 この胸に抱いて
-
小説『楕円球 この胸に抱いて』【第10回】さとう つかさ
【小説】練習試合の相手校で、出会った相手はまさかの…
-
小説『楕円球 この胸に抱いて』【第9回】さとう つかさ
タックル練習で顔面血まみれに。傷の手当をしてくれたのは…
-
小説『楕円球 この胸に抱いて』【第8回】さとう つかさ
初めてのタックル練習…間近で見た新入部員は青ざめた
-
小説『楕円球 この胸に抱いて』【第7回】さとう つかさ
部活動指導中、恋人現れ「先生って…」生徒の問いにタジタジ
-
小説『楕円球 この胸に抱いて』【第6回】さとう つかさ
「これじゃダメなんだ」気弱な新入部員に驚愕の変化が…
-
小説『楕円球 この胸に抱いて』【第5回】さとう つかさ
【小説】ラグビー部の新入部員が、練習中に泣き出したワケ
-
小説『楕円球 この胸に抱いて』【第4回】さとう つかさ
【小説】ラグビー未経験の1年生5人。パスはぎこちなく…
-
小説『楕円球 この胸に抱いて』【第3回】さとう つかさ
【小説】こいつらも、ラグビー部に入れたいと思ってさ
-
小説『楕円球 この胸に抱いて』【第2回】さとう つかさ
水平線を見ると思い出す…高校時代、ラグビー部の思い出
-
小説『楕円球 この胸に抱いて』【新連載】さとう つかさ
【小説】海辺の学校、自主練に励むたった一人のラグビー部員