【関連記事】「出て行け=行かないで」では、数式が成立しない。しかし、五日目の昼を幾分過ぎた頃だった。階下の喫茶店に奈美が降りて来た。「大丈夫? 寝ていていいのよ」「有難うございます。何もすることがなく申し訳無く思っています。私にできるのならお店を手伝わせて下さい」「いいのよ、そんな積りで貴方をここへ連れて来たわけじゃないから。ゆっくりしていなさいよ」美紀は奈美の病み上がりのような覇気の無い様子に…
[連載]浜椿の咲く町
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小説『浜椿の咲く町』【第20回】行久 彬
スナックでの美紀は、まるで年頃の娘に接する母親のようだった
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小説『浜椿の咲く町』【第19回】行久 彬
奈美との出会いは、まるで子猫を拾うような出会いだった。
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小説『浜椿の咲く町』【第18回】行久 彬
「結構ですって何言っているのよ、貴方。」女の後を追い…
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小説『浜椿の咲く町』【第17回】行久 彬
買い物は気晴らしになるわ。時間の経つのも忘れちゃうんだから
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小説『浜椿の咲く町』【第16回】行久 彬
思い出す母の言葉…「男は女に頼られるのに弱いあほな動物さ」
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小説『浜椿の咲く町』【第15回】行久 彬
【小説】寂しさにも慣れてくると命日への義務感も薄れ…
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小説『浜椿の咲く町』【第14回】行久 彬
【小説】今日は十年前に亡くなった母智子の命日だった。
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小説『浜椿の咲く町』【第13回】行久 彬
【小説】「母さんを許してくれるかい?」柔らかな母の眼差し
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小説『浜椿の咲く町』【第12回】行久 彬
【小説】「港町の女傑」と評判の智子も病気には勝てなかった。
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小説『浜椿の咲く町』【第11回】行久 彬
【小説】智子の勢いは凄まじく…「娘はすぐに引き取る」
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小説『浜椿の咲く町』【第10回】行久 彬
【小説】もう元になんか戻れない。騙された。…夫の真実
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小説『浜椿の咲く町』【第9回】行久 彬
【小説】「どういう意味ですか?」義父に明かされた夫の真実
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小説『浜椿の咲く町』【第8回】行久 彬
【小説】隣で寝ている夫の「犬が低く唸るような声」で目覚めた
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小説『浜椿の咲く町』【第7回】行久 彬
【小説】上司の息子とお見合い!?イケメンでいうことなしだが…
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小説『浜椿の咲く町』【第6回】行久 彬
「男を誘い込むには丁度いい名だ」辛辣な悪口を言われた智子
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小説『浜椿の咲く町』【第5回】行久 彬
スナックの開業に叔母が反対して…「客は全部酔っぱらいや」
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小説『浜椿の咲く町』【第4回】行久 彬
母は噂にじっと耐え、町を出て行こうとはしなかった。
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小説『浜椿の咲く町』【第3回】行久 彬
なぜ父は自殺したの…「だって、美紀ちゃん」友達の無情な言葉
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小説『浜椿の咲く町』【第2回】行久 彬
不倫に端を発した自殺…葬儀は家族葬として身内だけで行った
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小説『浜椿の咲く町』【新連載】行久 彬
町一番の稼ぎ頭だった父が自殺…母の苦労人生のはじまり
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