【前回記事を読む】結婚から三十年、別荘の使い道を巡り初めて夫婦に争いが起こる。救いの手を差し伸べたのはある木だった――しかし木は思いもよらない偉大な力を秘めていた。私には見えない木の魂に夫は出会っていたのかも知れない。高原の倶楽部の一員になった木に夫がここ迄急変してくれることは想定外であった。植木屋さんの指導通りに植えた根本から直径五メートルにも及ぶ大きなドーナツ型の壕を掘り効率よく水を吸い上げ…
[連載]ARU女
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エッセイ『ARU女』【第4回】有安 静子
落ち着き始めると又心が揺れ動いてしまう私の性分――夫とは和解し倶楽部の評価も上々。だが心には安定の日々を嫌うなにかが…
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エッセイ『ARU女』【第3回】有安 静子
結婚から三十年、別荘の使い道を巡り初めて夫婦に争いが起こる。救いの手を差し伸べたのはある木だった――
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エッセイ『ARU女』【第2回】有安 静子
結婚以来、専業主婦で不安のない日々だった。…しかし今は、世間の常識からかけ離れて独走している。夫は黙って私を見ていた。
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エッセイ『ARU女』【新連載】有安 静子
「百年の家」とまでいわれた標高1200メートルの高原に建てた別荘を「ピンポンハウス」にしようとする夫