【前回の記事を読む】氷が張っている池にも平気で入ってしまう。その常軌を逸した行動に、私は感動した。彼は、今で言う知的障がい者だった。近代以降の文学者、詩人達が謳(うた)った孤独は、私にとっては日常的意識であった。根本的な違いは、私にはそれが生来の素質としてあったということである。私には、孤独は敢えて言葉にして言うほどのことではなかった。孤独とは社会生活における人間関係性の欠如、喪失の自覚化にほか…
[連載]孤高の歩み—虚無から創造精神へ—
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エッセイ『孤高の歩み—虚無から創造精神へ—』【第7回】梅崎 幸吉
「犬殺し」に持っていかれたんだろう…当時、保健所の依頼で野犬狩りを職業とする人間を「犬殺し」と呼んでいた。
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エッセイ『孤高の歩み—虚無から創造精神へ—』【第6回】梅崎 幸吉
氷が張っている池にも平気で入ってしまう。その常軌を逸した行動に、私は感動した。彼は、今で言う知的障がい者だった。
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エッセイ『孤高の歩み—虚無から創造精神へ—』【第5回】梅崎 幸吉
「あなたには、まだおかあさんの気持ちは分からないのよ。人生には色々あるのよ」くだらない言い訳に辟易していた子供時代
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エッセイ『孤高の歩み—虚無から創造精神へ—』【第4回】梅崎 幸吉
母は、精神病の父に離婚を迫った…母には男がいたのだ。この人は母じゃない、単なる他人だ。女だ。いやメスだ。
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エッセイ『孤高の歩み—虚無から創造精神へ—』【第3回】梅崎 幸吉
冬でも夏の格好だった兄、私、弟。足は裸足で、家には塩すらない。ただ井戸があったから水だけはいくらでも飲めた…
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エッセイ『孤高の歩み—虚無から創造精神へ—』【第2回】梅崎 幸吉
「よそ者」を受け付けない村社会。入院した父と、失踪した母、残された子供たちを待ち受けていたのは...
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エッセイ『孤高の歩み—虚無から創造精神へ—』【新連載】梅崎 幸吉
二十六歳の時に霊的認識による純粋思考体験となる強烈な神秘体験を経験