俳句・短歌 四季 2022.05.10 歌集「漣の夢」より3首 歌集 漣の夢 【第105回】 上條 草雨 中国江蘇省・無錫に留学し、その地の美麗さに心奪われた著者が詠み続けた、珠玉の短歌二一〇〇首と三九首の漢語短歌を連載にてお届けします。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 青空あおそらに白い薄雲柔らかく 白鷺しらさぎ渡る和なごむ夕暮れ 快晴に暑さ感じて清涼の 時折ときおり吹いて気持ち良い風 深緑を夕陽が赤く染めた後あと 乙女おとめ等らの影照らしてる月
エッセイ 『カサンドラ症候群からの脱却[人気連載ピックアップ]』 【新連載】 Happy Navigator 那美 妊娠4ヵ月目の裏切り......夫が会社の同僚と肉体関係を持っていた。「だってお前が、子どもを欲しがったから」 夫とは、私の会社の同僚の友人という形で知り合い、1年半のお付き合いの後、結婚しました。もちろん、幸せになるために結婚しました。子どもたちと一緒に温かい家庭を築くことが目標でした。1年半のお付き合いの中でも、私は特に彼に違和感を持つことはありませんでした。いま思えばなんですが、結婚に関して前進する手続きはすべて私がやりました。・結婚するまで二人で積立する・家具や生活用品を買う・結婚式の日取りを決め…
小説 『イエスタデイを少しだけ』 【新連載】 惣才 翼 幼馴染と恋人―二人の女性への想いは全く別次元と都合よく考えて自己肯定していた自分に気付いた… 時に畏敬の念を超え、女性に対して恐怖にも似た衝撃を覚えることがある。そんな感情を恭平が初めて体験したのは、大学受験に失敗した十九歳の夏だった。*「恭平、よく惚気話を聞かされている、佳緒里さんに会ったわよ」愛犬のキングを連れて散歩に出ようとした夕食前。掛かってきた電話の主は、京都に住む幼馴染みの雅子だった。「えっ、佳緒里に会ったって? 雅子、お前、今どこにいるんだ」「ついさっき、広島に着いたのよ。…