俳句・短歌 四季 2022.05.10 歌集「漣の夢」より3首 歌集 漣の夢 【第105回】 上條 草雨 中国江蘇省・無錫に留学し、その地の美麗さに心奪われた著者が詠み続けた、珠玉の短歌二一〇〇首と三九首の漢語短歌を連載にてお届けします。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 青空あおそらに白い薄雲柔らかく 白鷺しらさぎ渡る和なごむ夕暮れ 快晴に暑さ感じて清涼の 時折ときおり吹いて気持ち良い風 深緑を夕陽が赤く染めた後あと 乙女おとめ等らの影照らしてる月
エッセイ 『遠い夢の向こうのママ[人気連載ピックアップ]』 【最終回】 かおる 身体中、痣だらけのまま着たウエディングドレス。DV夫が腕につけた痕は、結婚式の写真にもはっきり写っていた。 【前回の記事を読む】DV被害に衝動ODで入院。脳細胞の一部が死滅したらしく、言い返す気力も、考える力も、言い訳する思考力も、どこにもなかった。翌日はとても綺麗な教会で結婚式だったが、私の全身は手のひらサイズの痣だらけだった。ドレスから出ていた腕の痣だけ、結婚式の写真にも写っていた。結婚式自体はスムーズに進み、無事に終わり、その後の旅行は特にひどい喧嘩はせず満喫できた。後から聞くと、新婚旅行直前に…
小説 『寂しがり屋の森』 【最終回】 村松 凪 川の水位に異変…遊んでいる子供に川岸に上がるよう呼びかけた瞬間、足を滑らせ、あっという間に深い方へ流され… 【前回の記事を読む】河童の罠を買いに行った帰り、自転車がパンク。雨にも降られ、疲れ果てた俺を助けてくれたのは――?それから二週間が経った。マジメ考案の罠は、新しい網でより立派なものになった。俺は、相変わらず毎日かかさずに川へ通った。何度も川で顔を合わせるうち、マジメと釣りをしているおっさんだけではなく、子供とも顔なじみになった。おっさんとは、まだ一度も話をしたことはないが、気持ちの上では親友だ。…