統合失調症治療薬と抗うつ薬の併用例
次に、「同安全性情報No.258」に記載されている4症例のうち統合失調症治療薬と抗うつ薬の併用例が1例あったのでそれについて紹介します。
【症例1(20代男性)攻撃性の出現例】
統合失調症があり、リスペリドンが継続して投与されていた⇒抑うつ状態の出現のためパロキセチンの併用開始⇒投与51日目で躁状態出現⇒投与52日目:夜中に町中でけんかし、他人の首を刀で刺す⇒投与71日目でパロキセチンを中止したところ、落ち着く。
今回紹介したフルボキサミンと同じSSRIに分類されるパロキセチンとリスペリドンの併用例です。なぜ、両者の組み合わせでSSRIの副作用の興奮性発現につながったかは不明ですが、もし併用するとなったら興奮性の発現をフォローする必要があるでしょう。