オルメサルタンで色が付く

⑤ 同じような構造を持った薬剤は他にないのか? が気になるところです

そこでSAFE-DI(アルフレッサ社)を利用して全文検索で5-methyl-2-oxo-1,3-dioxol(メドキソミル部分に相当)、biguanide、guanidinoで検索してみたところ、下記の薬が検索されました。

1.メドキソミル基の検索結果

オルメサルタンとその配合錠に対して、ニューキノロン系抗菌薬のプルリフロキサシン(スオード)が出ました。スオードには配合注意の記載はありません。体内では代謝によりジアセチルが生じるようですが、オルメサルタンのようなエステル結合になっていない(図表1四角部)ため、製剤中ではかなり安定でジアセチル生成は無視できるのではないかと考えられました。

写真を拡大 [図表1]プルリフロキサシン

2.ビグアナイド基の検索結果(図表2)

写真を拡大 [図表2]ピグアナイド基の検索結果 ♯1位置:ビグアナイド基やグアニジノ基の位置が構造の端にあるか途中にあるか。 ♯2注意:オルメサルタンとの一包化注意記載があるかないか。

ビグアナイド系糖尿病用薬ブホルミン(ジベトス/ジベトンS)のシェアは少ないとは思いますが、オルメサルタンとの一包化に対する注意記載がありますので気をつけましょう。マラロンは抗マラリア薬で一包化はまずあり得ず、また途中にある対象基が反応するかどうか不明です。参考のため消毒薬も載せておきましたが、クロルヘキシジンにビグアナイド基が存在していたとは個人的には驚きでした。