俳句・短歌 句集 2022.02.16 句集「八ヶ岳南麓」より三句 句集 八ヶ岳南麓 【第50回】 浅川 健一 八ヶ岳の麓で暮らす医師の、四季折々の俳句集 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 一気呵成に青梅を落としたる 缶ビール山は薄墨色に暮れ ひまはりの大きな影に腰おろす
エッセイ 『逆境のトリセツ[パラリンピック特集]』 【新連載】 谷口 正典,益村 泉月珠 右足を切断するしか、命をつなぐ方法はない。「代われるものなら母さんの足をあげたい」息子は、右足の切断を自ら決意した。 失うのは生命か右足か究極の選択まだ寒さが残る三月。午前二時。ピンポーン。「こんな時間に誰?」上着を羽織りながら玄関を開けた。そこに立っていたのは、背筋を伸ばした警察官だった。「正典さんのご家族の方ですか」「正典の母です。どうかしたんですか?」「正典さんが、国道二号線でトラックとの事故に遭いまして……」「え……、正典は無事ですか?」「現在、病院に搬送中です」動転した母は、兄と一緒に俺が運ばれた病院…
小説 『人生の切り売り』 【第12回】 亀山 真一 読書にふけっていた私はページをめくる手を止めた。記憶が曖昧な私に「そろそろ僕に泣きつくかい?」と悪魔が微笑み... 【前回の記事を読む】「さてはレンタル彼氏でしょ?」自信満々に聞いてきたけれど、それは彼女の大きな勘違いだった!ソファで読書にふけっていた私はページをめくる手を止めた。「これ、本当に私が書いたの……?」それまで手掛けていた小説を編集部に送りつけ、案だけ出していたレンタル彼氏の話に取り掛かろうとした。なかなか筆が進まないこともあって、改めて映画化予定の前作を読み返してみたのだが。まるで身に覚えのない…