エコバッグ

 父「ふくろがもらえていたのがウソのようだ……めんどくさい」

子「でもベルマーレのエコバッグもらって(よろこ)んでたよね」

父「そもそもエコじゃない。石油で作っているのに」

子「()り返し使えるからエコだって聞いたよ」

父「色んな所でエコバッグくれるから、ダサいバッグとか()てているよね。良いことしていますみたいに一方的に配るのは、エコじゃなくてエゴじゃないのかな」

子「お父さんの会社にたくさんたまってる、色んな会社のカレンダーもそう?」

父「あれは宣伝(せんでん)(ため)にくれるので、エコって意味じゃないけど」

子「会社の(かべ)、カレンダーだらけだよね」

父「使い切れないね。そこまで今日の日付は知りたくないね」

子「まだまだ色んな無駄(むだ)がありそう」

父「フードロス」

子「まだまだ食べられる食べ物を()ててるんだよね」

父「で、アフリカでは今日食べるものが無い子ども達がたくさんいると」

子「どうしたらいいの」

父「身の回りで出来ることからやるしかないね」

子「例えば?」

父「スーパーなら、お店の(たな)(つね)満杯(まんぱい)(なら)んでいないと、あそこはいつも物が無いって言われちゃうんだって。だから多めに仕入れて、売れ残って()てられる。夕方に行ったら売り切れもあるよね。無い物は無いよねって、買う側も考え方変えないとね。昔コンビニも無かったじゃん。我慢(がまん)出来るでしょと」

子「ファミチキは無くなると(こま)るね」

父「エゴだね」

お父さんのひとりごと

聞かない日は無いと言っても過言(かごん)ではない、「エコ」。そのエコも市場経済(けいざい)の内側にあるので、いつもエゴと紙一重。こっちは(きび)しくて、こっちはみんな無関心でほったらかし……子ども達に大人の矛盾(むじゅん)と映って当然ですね。でも、優先(ゆうせん)順位もあるはずです。(みな)さんのご家庭でのファースト・エコは何ですか?