俳句・短歌 四季 2021.12.09 歌集「漣の夢」より3首 歌集 漣の夢 【第83回】 上條 草雨 中国江蘇省・無錫に留学し、その地の美麗さに心奪われた著者が詠み続けた、珠玉の短歌二一〇〇首と三九首の漢語短歌を連載にてお届けします。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 菖蒲あやめ咲き夢に膨らむ学生を 暖かな風優しく包む 日本でも見て来た事の幸福の 蝙蝠こうもりの舞う夕闇下 さがり宵闇よいやみに月と金星照らし合い 輝き冴さえる濃紺の空
エッセイ 『一人十色』 【第2回】 イドゥルギ ヒロ,イドゥルギ ヒロ 「息子の顔が見たい」と言う妻に、私は「後でゆっくりね」と言ってしまった。だがそのあと妻は意識を失い、我が子に会えないまま… 【前回記事を読む】「至急病院に来て欲しい」妊娠した妻の病院から電話があった。病院に飛ぶと、妻は集中治療室の中で......手術を終えて我が息子と初対面した。通常なら周囲に祝福される瞬間だが、低体重児だったのですぐにNICUに回され、妻は息子の顔が見たいと微かに言っていたが、「後でゆっくり見られるから今は安静にして」と言ったのを今でも後悔している。妻はICU病室から個室に移ったが寝たきりの生活だっ…
小説 『不倫の何がいけないの?[人気連載ピックアップ]』 【第17回】 安本丹 結婚とは、生活を共にするということだ。一緒に生活すると百年の恋も冷めるような現実がそこにはある 【前回の記事を読む】実家のない私は里帰り出産も叶わない。更に子供を気軽に預けるあてもないため、出産後は働くことも難しいかもしれない「結婚がゴールじゃないのにねー」新婚当初、未婚女の負け犬の遠吠えだと思って聞き流していた言葉。どうしてだろう。結婚は恋愛の末の結果だと思っていた。しかし、どうしてこんなにも恋愛と結婚はかけ離れているのだろう。結婚は恋愛の延長線上でもなんでもない。私にとって恋愛と結婚は…