小説 『超能力探偵 河原賽子』 【第6回】 春山 大樹 急に連絡が途絶えたストーカー男の様子見に、家を訪ねた。電気は点いているのに返事がない。こじ開けたドアの向こう、見えたのは… 【前回の記事を読む】ストーカー気質の男の相談で探偵事務所を訪れた。「大抵の男はこれで震えあがる」とすすめられたオプションは…林良祐の家は都心の住宅街にあった。築40年以上は経っているであろう古ぼけた2階建ての木造家屋で、周囲は塀で囲まれているが庭は非常に狭く、そこに植えているというより勝手に生い茂ったような笹が周囲からの目隠しになっていた。西側に細い路地があり、そちら側に庭の小さなゲートがあり、…
小説 『あら、50歳独身いいかも![2025年話題作ピックアップ]』 【第10回】 武 きき 「お願い止めて、仕事中よ」「キスしたいが口紅が落ちるから我慢する。夜、たっぷりするから覚悟をしていてね」 【前回の記事を読む】「僕を焦らして苦しめるのは君くらいだよ」ブラウスのボタンを外しはじめ、腰が砕けそうになる。まだ会社なのに…「お願い止めて、仕事中よ」「夕方待っているから、いいね」「会社はダメよ。夕方六時にカッシュに必ず行くから」「もし、来なかったら月曜日午前中会社に迎えに、いや、拉致しに行く!」「わ、分かった。行くから」ようやく、胸から離れてくれた。「日曜日の夜まで一緒にいるから、いいね」「…