小説 『哀瞳のレムリア[注目連載ピックアップ]』 【最終回】 岩下 光由記 パラオの国旗は、なぜ日の丸に似ているのか? 丸を“わざと”中心からずらした理由とは。現地で聞いた「日本への想い」に言葉を失った―― 【前回の記事を読む】スポーツに熱くなれることは、平和の証だ。頬を日の丸に塗り、国旗を振って〝ニッポン、ニッポン〟と叫ぶ若者たち…彼らを見て涙するのは……「わたしたちの身近な祖先たちはいつも言っていた。日本統治時代だけは幸せだった、日本の皆さんとやった運動会、パン食い競争は楽しかった、最高の思い出だったとね。やがて日本がアメリカと戦争を始めた。このパラオにもアメリカ軍が迫ってくることになったとき、…
小説 『砂時計の中の唄姫』 【第4回】 桐山 佳与 行方不明になって3年、誰も見つけられなかった13歳の少女…突然戻ってきた彼女は、失踪した夜とまったく同じ姿をしていて…… 【前回の記事を読む】「私の娘に似ている」呆然としている少女に王が名前を聞いたところ、まさか、そんなことが――この国のお姫様は、三年(さんねん)前に行方(ゆくえ)知れずになっていたのです。三年前のその日は、お姫様のお誕生日(たんじょうび)でした。お姫様は、十三歳(じゅうさんさい)になったその日の夜(よる)に、忽然(こつぜん)と姿を消(け)したのです。それから三年間というもの、王様も国民も、お姫様を…