エッセイ 『えつの大きなひとりごと。』 【第3回】 えつ 下校中、突然ぬかるんだ田んぼに突き落とされた……さっきまで笑顔で「一緒に帰ろ!」と言ってくれた彼女が、同じ人物とは思えず…… 【前回の記事を読む】おばあちゃんは、お化粧をして眠ったように綺麗だった。足袋を履かせる時、冷たくて重くて、硬くてまるで大きな人形みたいで…白いラインの入った黒のセーラー服の袖に腕を通して、結んだ白いリボンが胸元にふわりと揺れる。中学校は二つの小学校が合わさって7クラスもあったんだ。もちろん知った顔もあるけど、同じ制服に身を包んだ半数は知らない人。校則もありルールも増えたけど、私の世界はぐんと広が…
小説 『息子にAIを彼女として紹介されたらどうしよ』 【第3回】 マッキー南雲 誰もいないはずのソファに現れた、息子の“彼女”。人間のように微笑み、私の知らない亡き妻の好みまで…… 【前回の記事を読む】「紹介したい人がいる」と帰ってきた息子。だが、彼の後ろには誰もいない……「……その」先に口を開いたのは、息子のほうだった。「お父さん、さ。ちょっと、これ、かけてみてくれる?」彼はそう言って、鞄の中から小さなケースを取り出した。眼鏡ケースより少し薄い、黒い箱。蓋を開けると、中からもう一つ、見慣れないフレームが現れる。「予備?」「うん。ゲスト用っていうか……共有用」息子は当たり前…