これは、彼らを受け入れる園の保育のありかたにも問題があるように思います。
園の保育が、あまりにもクラス単位になっていて、大きい年齢の子どもたちと男性保育士の交流が限定されていたり、彼らの保育に対する位置づけがなされていないことにより、能力を発揮することが困難な状況になります。
また、主任保育士やリーダー格の保育士が保育以外のことに追われている現実があって、彼らを日常レベルから教育したり指導したりすることができない園の現実があると、彼らは保育士として力をつけていけない状態に置かれてしまいます。
以上のような状況が、彼らの居心地を悪くしていると思われます。
当園では、一四年目・七年目という二人の男性保育士(うち一人は五年前から副主任保育士)に、住宅手当や時間外手当をできるだけ支給したり、役職(副主任)や園庭開放の主担当者に任命することで給料面に配慮することで、充分ではないものの問題の解消を図っています。
そして職務面では、保育士としての保育技能を含めた能力を園全体で評価することによって、ある程度の満足感をもたらしていると考えています。