デザインこそ付加価値

就業者一人当たり労働生産性の国際比較(OECDの統計データをもとに公益財団法人日本生産性本部がまとめた「労働生産性の国際比較2019」)によると日本は36カ国中21位です。

長期休暇を行っているイタリアは11位、スペインが17位。日本人は労働に多くの時間を使っても生産性が低いのはなぜでしょう。

その答えの一つにデザインがあります。

スウェーデン、イタリア、スペインなどはデザイン性の高い商品で高付加価値を実現しています。しかし、日本人は悲しいぐらいにデザインに対しての価値が低いのです。

以前のアップルの商品は、パッケージがとても優れています。私はアップル製品を他社製品より高額な金額で購入しても、選択の間違いを感じたことがありません。

商品自体の「前味(広告イベント)」が優れているからです。もちろん、中味も後味もアップルの商品は優れていますが、そこにはデザインにも「見えない部分も手を抜かない」といったスティーブ・ジョブズの姿勢が現在でも感じられます。

余談になりますが、スマートフォンの購入でデザインセンスがわかります。iPhoneの所有者は、アンドロイドデバイス購入者よりデザインセンスが良いという傾向があると私は分析しています。

話を戻しましょう。価格は価値で、当然それに伴うデザインが必要なのです。

付加価値をネーミング、サービス、パッケージ、アドバタイジングなど、すべてに友だちの好むデザインにこだわれば、同じような商品やサービスを提供するのなら価格は他社より高額な設定になります。

それが小さな会社が繁栄するための最良策だからです。そして何より、自分の友だちに自分の価値が伝わるような企業ロゴ、アドバタイジング、Web制作、パッケージデザイン、ユニフォームが必要です。

友だちがワクワクするような、そして、そこで働く人が楽しめるデザインが必要不可欠なのです。デザインがあなたの価値を表現してくれるのです。

決して、ただ「かっこいい」だけではいけません。あくまでも友だちの価値に合わせる必要があります。

フライングとカンニングこそが最も重要なマーケティング技術

フライングやカンニングは、学生時代なら卑怯なこととして咎められるものですが、マーケティングでは、むしろオススメします。完全なフライングでこそ他社との差別化が行え、業界をリードすることができます。

そして、どこよりも早くユーザーからのフィードバックを得ることができるからです。通常のマーケティングだと似たような商品が開発されますが、フライングすることで差別化を図ることができます。

ちょっと時代を先取りしたようなフライングであれば、その当時は評価を得られないかもしれませんが、やがて時代のほうが進化してくるとユーザーが惹き寄せられるように集まってきます。

一方、カンニングとは真似をするのではなく、他人の褌(ふんどし)で相撲を取るようなもので、異業種のビジネスをアレンジしてさらに付加価値をつけるために、いつも業務外の社会を覗いているということです。

弊社はスターバックスコーヒーをカンニングしています。カウンター内を覗き込んだり、聞き込みをしたり、まるで捜査をしている刑事のようにスターバックスコーヒーの優れた顧客対応やカウンター内のセッテングを観察して自社の仕事のやり方に反映させます。