ここではオンライン化が可能かどうかについて仕事のシーン別に確認しておきましょう。私たちは忙しく仕事をしています。毎朝出社し、1日の仕事の流れをシーンについて分けると、表1のようになります。

自分の机に向かって黙々と作業をする人。電話をしたり、メールを確認したり、担当部署で打ち合わせをする人、上司が部下の机のところに来て二人で打ち合わせをしている人、書類を別の階にいる人に届けようとしている人、営業に出かけている人などさまざまです。

さて、具体的に見ていきましょう。

一人で行う作業・思考

会社、自宅を問わず場所の制約を受けることはありません。オンラインによって姿は変わることはありません。

チームで会議をする

会議は所属部署で日常的に頻繁に行われています。

会議を指示する部課長にとっては、オンライン会議は、表情や微妙な空気をつかむことが困難で、やりにくいと思った方が多いでしょう。

しかし、実際に体験してみたら、意外にうまくいくものだと感じられた方が多かったといえます。中には、オンライン会議で全員が黙り込んでしまい、気まずい会議となった例もあるようです。

しかし、それはオンライン会議が理由ではなく、日頃のチーム間の信頼関係のまずさにあるのかもしれません。またオンライン会議の進行役を務める人のリーダーシップの欠如によるものであるのかもしれません。

オンライン会議によって「チームで会議をする」ことにほとんど支障はないようです。

部下に指示をする

上司にとって部下に指示することはとても重要な仕事です。

部下の反応を見て言葉を選びながら、部下の成長を後押しするように指示する上司、権限を振りかざして威圧的に指示する上司、さまざまです。どのような指示の仕方でもオンライン会議で、支障はありません。

上司に判断を仰ぐ

部下は上司に判断を仰ぐことを躊躇することが多いものです。上司と部下の関係が良好な場合でも、上司が忙しいときには、部下から上司に声をかけることはなかなかできません。上司と部下の信頼関係がない場合は、なおさらです。

しかし、オンラインであるため、意志の疎通が難しくなるということはありません。オンラインでは顔色があまり投影しませんので、かえって、部下から上司に声をかけやすくなるメリットもあります。