呑川に野鯉昇りて春を告ぐ 過ぎ行く冬の温もり残し
昼間から睡魔に襲われ不甲斐無し 妖怪病魔占領に沸く
雲晴れて温む太陽桃節句 友の招きを愛しく思う
50代のある日気がついた。目に映るものはどれも故郷を重ねて見ていたことに。
そう思うと途端に心が軽くなり、何ものにも縛られない自由な歌が生まれてきた。
たとえ暮らす土地が東京から中国・無錫へと移り変わり、刻々と過ぎゆく時間に日々追い立てられたとしても、温かい友人と美しい自然への憧憬の気持ちを自由に歌うことは少しも変わらない。
6年間毎日感謝の念を捧げながら、詠み続けた心のスケッチ集を連載でお届けします。
呑川に野鯉昇りて春を告ぐ 過ぎ行く冬の温もり残し
昼間から睡魔に襲われ不甲斐無し 妖怪病魔占領に沸く
雲晴れて温む太陽桃節句 友の招きを愛しく思う