俳句・短歌 句集 2021.03.20 句集「八ヶ岳南麓」より三句 句集 八ヶ岳南麓 【第3回】 浅川 健一 八ヶ岳の麓で暮らす医師の、四季折々の俳句集 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 初霜の畝突つ切つて轍あり 国道を冬菜屈託なくわたる 春泥に脚突つ込んでクレーン車
小説 『天命愛憐[注目連載ピックアップ]』 【新連載】 せと つづみ 「慰謝料は、会社が提示した額の倍は要求した方がいい。」落雷事故にあって入院している最中に話しかけてきた男は… 空は鈍(にび)色の厚い雲に覆われていたが、わたしはその向こうに広がっているはずの、青く澄んだ空を思い浮かべていた。病院に入院してから二日が過ぎ、全身の痛みがかなり引いて、普通に歩けるようになったので、わたしは外に出てみることにした。一階の待合室を通るとき、隣国フルグナとまた戦争になるのではないか、と話している男の人たちの声が聞こえた。「政治体制や思想が全然ちがうんだから、どうにもならないよ……」…
小説 『九頭龍王 オホト』 【第9回】 森長 美紀 明日に控えた結婚式。だが、彼女の様子がいつもと違う…翌朝、「新米の臭い」を気にするそぶりを見せて—— 【前回記事を読む】倭海を行き交う船のほとんどが越の船!? 航行技術の高さから、朝鮮出兵の折に水先案内をするのは越人エビスと決まっていた梅雨も明け、はや今日は「七夕」。桜色の手巾に「黄菊」の刺繍を手に、手白香姫は王妃稚子の宮へと急ぐ。――「七夕」、織姫にあやかって針仕事の上達をお祈りする儀式は、女性たちだけの集まりらしい――青々とした東中庭には、白麻の幕が張られ、初夏の日差しを遮っていた。巫女三人…