俳句・短歌 短歌 自由律 2021.02.27 句集「愛のままで咲く」より三句 愛のままで咲く 【第31回】 馬場 美那子 “こぼれる愛 からめた指の すき間から” 十七音に込められた、愛と感謝の川柳句集 母へ、恋しい君へ、愛犬へ、かけがえのない日常へ。やさしく、時に激しい愛の詩。 5章からなる川柳句集を連載にてお届けします。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 コロン着る私の中の女偏 愛別離苦人を深く愛せない 破局とや縁は気ままな旅烏 第四章 多情仏心
小説 『恋愛配達』 【第15回】 氷満 圭一郎 配達票にサインすると、彼女は思案するように僕の顔を見つめ「じゃあ寄ってく?」と… 「本業は酒屋で、宅配便はバイトです。ところでさ」ぼくはたまらず差し挟まずにはいられない。「さっきからなんなの、どっち、どっちって?」「だってあなた、ドッチ君だもん」「何、ドッチ君て?」すると瞳子さんは、ぼくの胸に付いている名札を指差した。これは配達者が何者であるのか知らせるために、運送会社から貸与されているものだ。ぼくの名前は以前病室で宴会を開いた時に教えていたはずだが、漢字までは教えていない。…
小説 『メグ動物病院』 【第5回】 後藤 あや 人見知りのアルバイトに、「動物が好きなら大丈夫」と言ってくれたメグ先生 「そのバイトのミネちゃん、ていう子が言うの。『私ね、人見知りで人と話すのも苦手だったの。バイト先でもよく怒られて、高校の時から一カ月も続いたことなかったの。ここの面接の時に正直に言ったの。そしたらメグ先生が、『ここで相手にするのは動物だよ。君は小さい時から犬猫飼ってたんだね。ベテランじゃないか。人と話さなくても、大丈夫。動物が好きならやってみないか』って。それに、『困ったことあったら、俺でも誰に…