俳句・短歌 短歌 自由律 2021.02.27 句集「愛のままで咲く」より三句 愛のままで咲く 【第31回】 馬場 美那子 “こぼれる愛 からめた指の すき間から” 十七音に込められた、愛と感謝の川柳句集 母へ、恋しい君へ、愛犬へ、かけがえのない日常へ。やさしく、時に激しい愛の詩。 5章からなる川柳句集を連載にてお届けします。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 コロン着る私の中の女偏 愛別離苦人を深く愛せない 破局とや縁は気ままな旅烏 第四章 多情仏心
小説 『サトゥルヌス[注目連載ピックアップ]』 【最終回】 花田 由美子 「死んだ妹は、息子さんの子を宿していました」遮断機の下、妊婦が倒れていたことに誰も気がつかず、母子ともにそのまま… 【前回の記事を読む】海外出張から帰国した父と、1年ぶりに再会…父には現地の女性との間に子供ができた疑惑があり…二〇一〇年 悌「こんにちは、あの、加藤さんですね、私は孝一さんの友人の鈴木タカコの兄、鈴木ヤスシと申します」高齢女性にしては背の高いシルエットが目的の人だと確信した。玄関わきに咲き誇る紫のシャクヤクのように真っすぐな背筋をしている。自分に目を上げるその顔の、シワの深さもシミの多さも、彼女…
小説 『私の描いた看護記録』 【第4回】 木痣間 片男 朝起きて顔を洗ったところで違和感。鏡を見ると、口の左側が垂れ下がっていた…医者に告げられたのは、「女の子だから…」 【前回記事を読む】初の夜勤デビューでまさかの急患!? なんとか患者は助かった…が私にとってはまた一つ重大な事件が発生!私が看護師になりたいと思い立ったのは高校生のときだった。実家は、栃木県佐原市の春山川のほとりにあって、父は近くのセメント工場の会社員をしていた。母は働いておらず、家で家庭菜園を作っていた。田舎なのであまり娯楽はなく、自然を相手に小さいころは、三つ年上の兄と兄の友だちとよく遊んでい…