感謝の気持ちを伝えて、スッキリする。長期にわたった仕事を終えた気分。
清水の舞台から、景色を眺める。気持ちいい風に汗が引いていく。京都の街並みが緑濃い樹々の向こうに見える。いいなぁ。相変わらず絶景である。
思い切った決断をするのを「清水の舞台から飛び降りる」と言うが、実際に江戸時代に飛び降りる人が続出したという記事を何度か読んだことがある。当時の清水寺の記録によると江戸時代だけで二百三十四人もの人が飛び降りているという。
これは自殺願望からではなく、願掛けからというではないか。どのような願掛けかというと、自分や親の病気の治癒が主だったそうだ。
清水寺の本尊の十一面千手観音菩薩に命を預けて飛び降りれば命は助かり、願いが叶うという厚い信仰心からの飛び降りだ。しかし、観音様もハラハラしながら見守っていたことだろう。目の前で飛び降りるのだから。