実際の教育活動の中で輝く「教育哲学」
テスト編~子どもの幸せはテストの点数で決まるものではない~
勉強することが子どもの幸せにつながることは述べました。それでは、テストが子どもの幸せにつながるのかといわれれば、「直接的につながる」とはいえないでしょう。
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なぜなら子どもの幸せは、テストの点数で決まるものではないからです。そしてもちろん、テストの点数の結果つかみ取る出身校で決まるものでもありません。
有名高校や有名大学に行ったから幸せか、と言えばそうは言えません。学歴はなくても立派な人はたくさんいますし、有名大学を卒業しても、犯罪を起こしてしまう人もいます。
水俣病訴訟などはよい例です。被害者が苦しみを訴えても、いわゆるエリートぞろいの有害物質を流していた会社の人たちは、認めなかったといいます。
人命よりも、工業発展が大切だったのでしょう。結局公害認定されたのは、病気発症から10年以上後だったといいます。
いくらテストの点数がとれて、有名大学に行ったとしても、苦しむ人の痛みがわからないのなら、なんのための勉強なのでしょう。「人として」が欠落していれば、はっきり言って自分も他人も不幸です。
そうなると、テストは必要ないのか、といえばそうでもありませんし、現状多くの学校でテストが行われている以上、必要か必要じゃないかを議論するよりも、どうすれば子どもの成長や幸せに結びつけることができるかを考える方が価値があります。
では、実際の現場ではどうでしょう
以前、テスト返しのときにある子どもに言われたことがあります。