薔薇の花つぼみほぐれる昼下がりベッドの母が起き上がりたり
短歌という遊びを我はしていぬか母の病を題材にして
人間になれないわたし子を産まず育てず母の介護もせずに
※本記事は、2015年3月刊行の書籍『歌集 祈り』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。
歌集 祈り【第8回】
―ああだから月はみんなに愛されるんだ自分ひとりを見てる気がする―
夜明けに人知れずそっと咲く花のように、
それでいいんだよ、と許してくれるような、
自分のかわりに、幸せを願ってくれるような。
心に灯りをともす、優しくあたたかな短歌を連載にてお届けします。
薔薇の花つぼみほぐれる昼下がりベッドの母が起き上がりたり
短歌という遊びを我はしていぬか母の病を題材にして
人間になれないわたし子を産まず育てず母の介護もせずに