第一章 インドを理解するための基本知識

一、インドは階層社会

④ 貧富の格差は人間と動物の差?

どこの国でも貧富の差はあるだろうが、インドではこの差別も大きい。

富裕・中産・貧困それぞれの階級の人が食べに行く、行ける店が異なるのはどの国でも同じだが、インドで怖いのは子供たちのレベル。金持ちの子供は幼児の頃から子守り(アヤ)に育てられ、家庭教師もつけられて育てられる。

小学生くらいになればゴルフ場のメンバーとなり、自家用車で送り迎えされて専属のキャディーを従えゴルフをする子供もいる。こんな子供たちが普通の感覚・マナーを身に付けられるはずがない。

キャディーは貧民で1ラウンド50ルピー(約150円)稼ぐのがせいぜいで、この金で家族を養っているが、金持ちの子供たちにしてみればはした金だ。当然キャディーには偉そうにするし、周りでプレーしているインド人のビジター(中産階級の大人たち)にも横柄な態度で接しているのを見た。