もちろん通学はお抱え運転手つきの自家用車。学校が終わる頃には何台もの迎えの車が2重3重に路上駐車する。
金持ち・政治家・官庁のお偉方の子供が多いため、警察も取り締まらない。これが市内の交通を渋滞させる元凶なのだが、彼らは周りの迷惑など歯牙にもかけない。
ここまで金持ちでない家の子供でも、高額の授業料が必要な私立の小学校に通っている子供は大なり小なり同じ傾向である。何度か実際に見たが、人力車(コルカタではいまだに人力車がある)に乗って通学している男の子が、やはり人力車に乗って前を走っている友だちと競争して車夫の背中を足蹴にして急かしている。
彼らにとっては車夫など人間の範疇に入らず馬・牛と同様なのだろう。彼らが大人になると、一体どんな性格になるのかと末恐ろしい。
大人でも数代前からの財閥クラスの三代目などはこの手合いがいる。もちろん人格高潔とまではいかずとも、立派なインド人もいるのだが、概して金持ちのインド人ほど付き合いにくい。