連絡先のメモを見て、ここから比較的近い住所に決めた。

【近藤彩 19才 職業 ファストフード店アルバイト】

「自宅にいてくれればいいが?」

俺は独り言をつぶやくとアクセルを軽く踏み込み署の駐車場を出ていった。

俺は2階建て集合住宅の〈201〉と表示されたドアの前にいた。インターホンを押し応答を待つ。程なくインターホンスピーカーから

「はい……どちら様ですか?」

と声が聞こえた。

「お休みのところすいません。城東警察署の小林といいます。例のご相談に関してお話を聞きたいのですが?」

俺は相手を怖がらせないよう極力丁寧に尋ねてみた。

インターホンスピーカーから

「今、開けます!」

と返事が聞こえた。俺はドアの前を空けドアが開くのを待った。すぐにドアが開き、ドアの向こうから少女の顔が見えた。俺は警察バッジを見せ、改めて

「城東警察署刑事、小林と言います。例の相談の件でお話しを聞きたいのですが? あ、申し訳ありません! お名前を確認させていただいてよろしいでしょうか?」

少女は少し驚いたようで

「あ、私〈近藤彩〉です。身分証とか見せたほうがいいですか?」

俺は首を横に振り

「身分証までは見せなくてもOKです。署の奥田から聞いているかと思いますが、お時間よろしいでしょうか?」

近藤彩と名乗った少女は

「今日はバイトが休みなので大丈夫です。あの……死体のことですよね?」

俺は少女が落ち着いているようなので安堵しつつ尋ねてみた。

 

▶この話の続きを読む
推しの控室に忍び込もうと中をのぞいたら、女の人がいた…うつぶせで動かないその女性を見て「この人もしかして…」

▶『ヘルメスの遺児』人気記事を読む
「遺体を東京湾に遺棄した」と証言…引き上げ作業を進めると、金属チェーンが巻き付けられたキャリーケースが発見された。中を開けると…

▶「ミステリー人気作品ピックアップ』連載を最初から読む
製薬会社の研究員を乗せた飛行機が、房総半島沖で爆破された。その乗客には両親も——私は、13歳でたった一人取り残された。

 

ゴールドライフオンライン(GLO)は、表現者を応援するウェブメディアです。
生身の人間が紡ぐリアルな言葉だからこそ、読者の心を揺さぶる力があると確信しています。
あなたも、"表現者"になってみませんか?
ゴールドライフオンライン(GLO)編集部:glo_henshu@gentosha.co.jp