【前回の記事を読む】小さいころから父を殺したいと思っていた。いい成績を取っても怒鳴られ、やりたいことまで否定され、大人になっても憎しみは消えず…
第一章 父と私、そして別れ
絡み合う複雑な感情
どんな人でも、人生で3回ほめられるといわれます。生まれたとき、結婚したとき、そして死んだときです。
私の場合は、望まれていたのは男の子で、生まれてみたら女の子だったので、父はたいそうがっかりしました。1800gの未熟児で、健常者として生まれてこなかった私をめぐって、両親はいさかいが絶えませんでした。
私は常々思うのですが、子どもができなかったり、生まれた子どもに異常が見つかったりすると、どうしてそれらはすべて母体の責任にされてしまうのでしょう。
現在はだいぶ改善されてきて、不妊は男性にも問題があることが知られてきました。それでも生まれてきた子の先天性の病気は、まだまだ無理解な人たちによって、女性だけが責められる風潮を感じます。だから、セクシャルハラスメントやマタニティーハラスメントのニュースがなくならないのです。
子どものあるなしはカップル二人の責任ですし、新生児の異常は二人ともに要因があるのです。妻だけが責められる問題ではありません。最近では、子どもの通院に男親だけが来ている姿をよく見かけます。できれば病状は両親ともが共有し、ともに育児に携わることが望ましいことはいうまでもありません。