ウェンディと残された日には、人々が単にタウンと呼ぶプエルトガレラの街へ連れ立って出て、公設マーケットで買い物をしたり、ムエレと呼ばれる船着き場近くのこ綺麗なレストランで食事をしたりして一日を過ごした。そんな場合にも彼らは携帯用のパソコンを持ち歩き、ヨットの浮かぶ港に沿ったレストランで、インターネットを利用しながら会話を楽しんだ。
始めのうちはゆっくり話す彼女の話題につい引きずられて、今頃は日本では桜が咲き一番好い季節なのだと、季節のない街に生まれ育ったウェンディに、日本の四季やそれにまつわる思い出を得意になって語り聞かせた。
しかし、NGOの仕事に関わるうち日本への興味を募らせるようになった彼女が次第に早口に自分の思いを語り出すと、相変わらず木田には彼女の英語が聴き取れなくなってしまう。その都度、彼女は思い直してゆっくりと、分かり易い単語を駆使して語り直してくれた。
中でも彼女が自分の祖父から聞いた本当の話だとして語ってくれた思い出話や、やはり実話として彼女が語ってくれた不思議な逸話の数々は木田の興味を引いた。
[1]喀痰などの検体を用いて、結核菌に特有な遺伝子配列を増幅させることによって迅速に診断する方法。感度、特異度が極めて高い。
[2]採血した血液に、二種類または三種類の結核菌特異抗原を暴露させ、リンパ球から誘導されるγインターフェロンを測定し、感染の有無を調べる方法。
試し読み連載は今回で最終回です。ご愛読ありがとうございました。
【イチオシ記事】「昨日、あなたの彼氏さんとホテルにお泊りしました」と言って、服を脱ぎ始めた女…「ほら」と体についた証拠を見せられ…
【注目記事】「今日だけ、お願い」——僕には妻がいたが、彼女のことを無我夢中で抱いた。キスをし、胸を吸い…
ゴールドライフオンライン(GLO)は、表現者を応援するウェブメディアです。
生身の人間が紡ぐリアルな言葉だからこそ、読者の心を揺さぶる力があると確信しています。
あなたも、"表現者"になってみませんか?
ゴールドライフオンライン(GLO)編集部:glo_henshu@gentosha.co.jp