すなわち戸籍上は12月1日なのに、旧暦では(2回も変換するのは間違いですが)8月23日になります。このようになるのは滅多にありません。

明治36年前後として明治6年から昭和10年までの63年間を調べてみました。

すると2回の「新暦→旧暦変換」をして12月1日→10月13日→8月23日となるのは明治25年と明治36年と大正11年の3回のみでした。

旧暦から新暦への改暦はそれまでの明治5年(1872)12月に慌ただしく行われました2

旧暦の明治5年12月は「大の月」であり30日までありました。

この明治5年12月3日から30日までの28日間(4週間)がはぶかれたのです。

このことで旧暦の12月3日に相当する日が新暦の明治6年1月1日になりました。

社会は混乱をきたし日常場面でも旧暦と新暦が共存していたでしょう。

たとえば過去簿の没年月日は改暦後も、ある時期まで旧暦に変換されて書かれています。

ある年の新暦から旧暦に変換した日付は別の年と同じではありません。


1 小林多喜二『草稿ノート・直筆原稿』 DVD 雄松堂書店 2011年

2 藤原益栄『文学・歴史を読み解くための暦のはなし』 光陽出版社 2002年

試し読み連載は今回で最終回です。ご愛読ありがとうございました。

 

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