12 変わりゆく母

認知症発症後、母は全くの別人になってしまいました。

それまでは父を尻にしいた、いわゆる「かかあ天下」で自分の主張を絶対に押し通す気が強い人でした。母のその部分が取れ、おとなしくなってしまったのです。

私はそれを見ていて、今までと違ってしまった母が不憫でした。

自分が何をしたらいいかわからずに私に「どうしたらいいの?」と聞いてきます。

初めはその言葉がどういう意味なのか、わかりませんでした。

その後、「うん、ソファーに掛けてゆっくりしていればいいんだよ」と答えるようにしました。その説明を聞き、母も安心したようです。

2014年12月 介護度の見直しがあり、今まで「要介護2」であった母に「要介護1」の判定が下されました。

母の身体機能がよくなったわけではないため、この判定にはどうしても納得できません。そこで私が役所に相談したところ、「不服申し立て」は時間がかかるため「区分変更」の申請を勧められました。

「区分変更」とは要介護の認定調査を再度行い、介護認定審査会で新たに認定をし直してもらう制度です。

この制度は主に本人の心身状態の急な変化や入院を機に身体機能が悪化してしまった場合に申請するのです。

この申請をし、母は再度、認定調査を受けることになりました。

2015年2月 改めて母は「要介護2」の判定を受けます。私は「3」でもおかしくはないと考えていましたが、介護度の判定は身体能力が問題であり、認知症の発症はあまり関係ないようです。