【前回の記事を読む】「ぶっちゃけ無謀だと思う」…声を荒げて夢を語った直後、男は“その年で未経験”という現実を、明確に突きつけてきて…
第3章 迷い、挑戦
由香が説明を続ける。
「基本的に講師の方とマンツーマンですが、養成所の生徒と合同練習も検討しています。後、たまに体力つけるためのトレーニングも入れてあります。時間等につきましては後日連絡します。初レッスン日の日程ですが、どういたします? 希望ないようでしたら早めのほうがいいと思うので、2週間後の日曜日でどうでしょう?」
「大丈夫です。よろしくお願いいたします」
「分かりました。その日程で調整します。日が近くなりましたら再度連絡します。ここまで何か質問ありますか?」
大輔は1つだけ気になる点があった。
「あのーレッスン代とかいくらになるんでしょうか?」
大抵このような授業料は高い。大輔が高校時代にオープンキャンパスで行った専門学校も授業料は半端ではなかった。大輔もある程度の出費は覚悟していた。すると亀井が得意げに言った。
「いらねえよ、金は」
大輔は耳を疑った。亀井は続けた。
「もともと、その養成所の所長が俺の友人でね。今回のプロジェクトのことを話したら空いてる時間帯でしたらどうぞと言ってくれたんだ。講師もそこにいる由香だから費用はかからない」
「……ほんとにいいんですか? てか、大島さんが講師なんですか?」
由香は照れ臭そうな表情になっていた。
「アハハ……当日まで言わないでおこうと思ったんだけど……」
亀井はにやにやしながらこう言った。